二大指定信用情報機関の勢力争い!?

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貸金業の指定信用情報機関にはJICCとCICがありますが、実はこの2機関の間で、近年、仁義なき勢力争い(?)が勃発していることはご存知でしょうか。
今回、業界の内部事情に精通した筆者がその舞台裏について詳しく解説していきたいと思います。

ライター
今回は、業界人の中でも限られた人しか知らない裏話。 こんな裏話が読めるのは当サイトだけです。

JICCは金融庁系・CICは経済産業省系

JICCは、その会員のほとんどを消費者金融業者などの貸金業者で占めている、言わば、「キャッシング」に特化した情報機関になります。
キャッシング事業の監督官庁は金融庁になるので、金融庁系の情報機関と言えます。

対してCICは、キャッシングの指定信用情報機関にもなってはいますが、加盟会員は、信販、クレジット会社などの割賦業者の会員が多く、割賦業者の監督官庁は経済産業省になるので経済産業省系の情報機関と言えます。

このようにJICCとCICは同じ情報期間でありながら、

JICC・・金融庁系
CIC・・経済産業省系

とそれぞれ上部省庁が異なっているイメージがあります。

JICCは割賦販売法の指定信用情報機関に認定されなかった

消費者金融業者等に適用される貸金業法が改正されたのと同時期に、信販、クレジット業者等に適用される割賦販売法も改正され、平成22年12月から完全施行されることになりました。
この改正割賦販売法によって割賦業務にも指定信用情報機関制度が導入されることになりました。

JICCもCICもこの指定信用情報機関の認定を受ける予定で準備を進めていましたが、結果、割賦販売法の指定信用情報機関としてCICは経済産業省から認定されましたが、JICCの認定は見送られることになってしまいました。
JICCの保有する割賦残高が指定要件を満たしていないというのが表向きの理由です。

この時点ですでにCICは金融庁からも貸金業法に基づく指定信用情報機関として認定を受けていました。

つまり、

  • JICC・・貸金業法に基づく指定信用情報機関

  • CIC・・貸金業法に基づく指定信用情報機関&割賦販売法に基づく指定信用情報機関

ということになりました。

JICCほどの信用情報機関が認定されないことがあるなんて、普通ではちょっと考えられないことです。
うがった見方をすれば、経済産業省やCICが、JICCがクレジット事業に参入してくることを嫌って、何らかの圧力をかけて、認定されるのを防止したとも見えなくもありません。

いずれにしても、

JICC・・金融庁系
CIC・・経済産業省系

という色分けがより濃くなることになりました。

勢力争いはCICが一歩リード!?

JICCが割賦販売法の指定信用情報機関に認定されなかったことによって、貸金業、割賦販売業事業者の信用情報への加盟は以下のようになりました。

  • 貸金業務を営業
    ・・JICCかCICどちらかの加盟が必要

  • 割賦業務を営業
    ・・CICへの加盟が必要

  • 貸金、割賦共に営業
    ・・CICへの加盟が必要

今のところ、貸金、割賦、両方の事業を営業している会社はJICCとCICの両方に加盟している会社が多いのですが、2つの情報機関に加盟しているのはコスト面からも非効率です。
そのような会社は本来、CICにだけ加盟していれば問題ないということになるので、CICがその気になって営業をしかければ、JICCとしては会員を大幅に減少しかねない危険な状態にあるとも言えます。

このように勢力争いとしては、CICの方が有利な立場にあり、一歩リードしているかのようにみえます。

消費者金融業はJICCが有利

では今後、貸金、割賦を共に営業している会社がJICCとの提携を解消してCICに絞り、業者のJICC離れが加速するかと言うと筆者はそうは考えません。

キャッシングに関しては依然としてJICCの人気が根強くあるからです。

実際、消費者金融などの貸金業しか営業しない会社は、CICではなく、JICCに加盟をしている会社がほとんどです。
CICはもともと信販、クレジットに特化した情報機関なので、貸金業(キャッシング)に関してはやはりそれに特化したJICCの方が優れているのです。

またもう一つ理由としては、実のところCICや経済産業省が、消費者金融のことを快く思っていないということもあります。
はっきり言ってしまえば、CICとしてはコンプライアンス意識の低い中小消費者金融を加盟会員にしたくないので、消費者金融の獲得に積極的ではないということです。
こんな背景もあって、今後もJICCには一定の需要が残ると考えられます。

情報機関の完全一元化は不可能か?

仮に、JICCとCICが統合して完全一元化が実現すれば、それぞれの得意分野を生かして、貸金業も割賦事業もどちらにも使いやすい情報機関が出来上がるはずです。
また情報機関が一元化されれば、金融業者のコスト削減につながり、間接的に消費者の負担軽減にもなるはずです。
しかし、現実的には、なかなか実現は困難でしょう。

JICCとCICの勢力争いの根本には、金融庁と経済産業省の縦割り意識があるからです。
そもそも、「クレジット」というお金に関する事案が、なぜ金融庁マターでなく経済産業省マターなのかもよくわかりません。
(いわば「幼稚園」と「保育園」の違いのようなものかもしれませんが。)

このようになかなか根が深い問題なので、簡単に一元化することはないでしょう。

ただ、JICCとCICは民間企業でありながら、その職務性質からも「官」に近いものがあります。
急な一元化は不可能にしても、それぞれの情報機関では相互協力のうえ非効率を改善し、業者や消費者に不必要な負担を強いることをせずに対応していただきたいものです。

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